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WebRTC SFU Sora 2025.1.0 リリースノート

2025 年 6 月 25 日に WebRTC SFU Sora 2025.1.0 をリリースしました。今回はスケールアップとスケールアウトを中心に改善しました。また、アプリ側で実現するのが面倒な仕組みを Sora 側で完結できるような機能も追加しています。 スケールアップの効率化 Sora では 1 台で多くのクライアントへ配信できるよう、いわば複数のワーカーを配置して配信を少しずつ分担させるような仕組みになっています。 これまではこのワーカーの数を事前に予測して設定しておく必要がありました。そのため、予測よりも接続が大幅に少ないような場合は、本来必要のないワーカーのリソースを使ってしまうという課題がありました。 今回のリリースからは、ワーカーの数を事前に設定することなく、今現在の接続数に応じて動的にスケールする仕組みを追加しました。これにより、リソースの無駄を最小化し、効率的に運用できるようになります。 さらなるスケールアウト Sora は、分散合意アルゴリズムである Raft をベースにした分散システムとして動作します。これにより、複数台の Sora でクラスター

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WebRTC SFU Sora 2024 年ロードマップ

WebRTC SFU Sora (以下 Sora) をリリースしてから昨年の 12 月で 9 年目に入りました。ここ最近は OBS を利用した WebRTC の配信に対応したり、より便利な録画機能を提供したりしています。 今回は 2024 年に提供を予定している機能を紹介していきます。今年の大きなアピールポイントは「クラスターリレー機能」と「マルチコーデック対応」の 2 つです。 クラスターリレー機能 現在の Sora のクラスター機能は耐障害性を目的としたものです。特定のクラスターノードに障害が発生しても、再接続すれば別のノードに接続でき、サービスが継続できます。 ただ、ある同一のチャネル (一般的にルームと呼ばれる概念と同じモノです) に参加するクライアントは特定のクラスターノードにしか接続できないという課題がありました。そのため、「どのクラスターノードに接続しても同一のチャネルに参加できる」ようにすることでチャネルのスケールアウトを実現したいと考えていました。 Redis などのデータベースを用意すれば、どのクライアントがどのノードに接続しているかなどの情報を共有する

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